―「ARTISAN OF PLEASURE」解析+楽曲解説―
はじめに
Xで「知らないyasuボーカルの歌見つけた」という投稿が流れてきたのがきっかけだった。
気になって調べてみると、Janne Da Arcのキーボーディストkiyoのソロアルバムに、yasuがボーカルで参加している曲があることを知る。
それがこの「ARTISAN OF PLEASURE」というアルバム。
ウィキペディアやオリコンの情報を確認すると、この作品は単なるソロアルバムではなく、
・本人が企画・ストーリーまで手がけたゲームのサウンドトラック
・yasuがゲストボーカルとして参加
・CD-EXTRA仕様(上記ゲームが収録)
という、かなり特殊な内容だった。
発売日は2008年6月25日。
ちょうどジャンヌが活動休止した(2007年)直後のタイミングでもある。
興味が湧いて宅配レンタルでCDを取り寄せてみたが、ここで違和感にぶつかる。
Macで読み込んだところ、

音楽は普通に再生できるのに、ゲームのデータがFinderで表示されない??
yasuボーカルの楽曲が想像以上に良かったし、
せっかくならこのCDに収録されているゲームも体験してみたいと思った。
そうして気になり始めたのがきっかけで、AIに聞きながらあれこれ調べていくことにした。
アルバム概要
⬆️楽曲は Apple Music で配信中。
収録曲
1. Symphony of ARTISAN
2. tears
3. rumor
4. acropolis
5. Watch out!!
6. bellwether
7. eternal heart
8. Road to the master
9. reprise of tears
10. Your severe trial
11. calm
12. a doze
13. knifepoint
14. eternal heart ~夢幻花~
2曲目と14曲目以外はインスト(歌無し)。
2. tears
この曲はJanne Da Arcの時に保留になっていた曲だった。
kiyoは諦めきれなかった為、今回のサウンドトラックに入れることになった。
ゲストボーカルとしてJanne Da Arcのyasuが参加。
元々がJanne Da Arc用に作った曲であったので、yasuが歌うことを想定して作られていたため、yasuを起用したとのこと。14. eternal heart 〜夢幻花〜
ゲストボーカルとして、Okikaが参加。
ARTISAN OF PLEASURE – Wikipedia
2曲目「tears」がyasuボーカル。
Janne Da Arcの未発表曲のような位置づけ。
めっちゃいい曲なのでファンは全員聴くべし。
14曲目「eternal heart 〜夢幻花〜」でボーカルを務めているのは、女性シンガーのOkika。
柔らかく透明感のある歌声が印象的。
アルバムのラストで幻想的な余韻を残す一曲になっている。
調べたところ、彼女はかつてbossaricaというユニットで活動していた人物。
bossaricaは2011年に活動休止。
ブログを辿ると現在はベリーダンサーとして活動している様子だ。
参考⋯Love of my Life 今日!!! ※アルバムの紹介をしている本人のブログ記事
[PR]Apple Musicで楽曲を聴く
「ARTISAN OF PLEASURE」の楽曲は、CDがなくても Apple Music で楽しむことができます。
yasuがボーカルを務める「tears」も配信されています。
CDに収録されているゲームは実物がないと体験できませんが、
楽曲だけならすぐに聴くことができます。
Apple Music ではさまざまなアーティストの楽曲やプレイリストをまとめて楽しめるので、気になった方はチェックしてみてください。
① Macでゲームが見えない理由
CDをMacに入れると、Finderには音楽トラックしか表示されなかった。
気になって調べてみたら、↓こういう事らしい。
▶️今のmacOSは音楽セッションだけマウント、CD-EXTRA部分はマウントしない
② データの存在確認
AIに聞きながら、なんとかMacでゲームできないか探ってみる。
※ここからは技術的な話になります。
まずターミナルで確認:drutil toc
First session: 1
Last session: 2
First track: 1
Disc type: 0 (CD-DA, or CD-ROM with first track in Mode 1)
Last track: 14
Lead-out: 52:03.13
Session 1, Track 1: 00:02.00 2ch audio, no pre-emphasis, digital copy prohibited
(中略)
Session 1, Track 14: 46:41.60 2ch audio, no pre-emphasis, digital copy prohibited
Next possible track start: 54:33.13
Number of ptrs in Mode 5: 2
Last possible lead-out: 62:26.61
Optimum recording power: 0
Application code: 0
Start of first lead-in: 95:00.00
First track: 15
Disc type: 32 (CD-ROM XA disc with first track in Mode 2)
Last track: 15
Lead-out: 62:26.61
Session 2, Track 15: 54:35.13 data track, digital copy prohibited
→ Session 2 に data track(トラック15)を確認
▶️見えないだけで確実にデータ領域は存在している
③ ディスク丸ごと吸い出し
Macでは直接アクセスできないため、物理ディスクをそのままイメージ化:
diskutil unmountDisk /dev/disk2
hdiutil create -srcdevice /dev/disk2 -format UDTO artisan.cdr
→ .cdrファイルとして取得成功
▶️ただしイメージ化しても、MacでCD-EXTRA部分のマウントは出来なかった
④ エミュレータで開けるか?
ここで一度、CDイメージをエミュレータで開くことを試してみた。
使用したのは「DOSBox-X」というソフト。
これは昔のDOSやWindowsのソフトやゲームを現代のPCで動かすためのソフト。
つまり「古いPC環境を再現して、その時代のゲームを起動するもの」という位置づけ。
しかし結果は失敗。
「IMGMOUNT 〜」 → 「could not load image file :〜」と出て読み込めない。
この時点で分かるのは
・DOS用ではない
・ISO9660でもない可能性
▶️エミュレータでもマウント不可、通常のゲーム形式ではない
⑤ Windowsで開いて正体判明、データ取り出し成功
▶️Macではどう足掻いても開けないらしい
諦めて物置に眠っていた古いWindowsPCを引っ張り出してきた。
早速CDを読み込むとあっさり開いた。
kiyo_game.htmlとaopf8.swfを確認。
さらにRead Meには
動作には最新のFlashPlayerプラグイン(v.9.0.124.0)が推奨です。
と記載。
▶️HTML+Flashで動くブラウザゲームだった
CD-EXTRAの中身をWindowsからMacにコピー。
CDのままではMacで開けなかったファイルも、コピペしたら見れた。
⑥ Macでゲーム起動
しかしFlashはすでに廃止されているため、そのままでは動かない。
そこで「Ruffle」というFlashコンテンツを再生できるChromeの拡張機能を使ってみた。
これでaopf8.swfを開くと、

やっと起動した!!
でも文字化けしてる⋯
MacにMS Gothicを入れてみても駄目だった。
▶️Ruffleでは文字化けして完全再現できない
⑦ 肝心のゲームは❓️

ガラケー時代の簡易RPG(探索+会話)っぽい雰囲気のゲーム。

ドット絵のマップを移動しつつ、キャラと会話しながら進めるタイプ。

全体的に「昔のガラケーゲーム感」がかなり強い。

元がガラケーゲームだからか、ガラケーのテンキー付き。
そのテンキーをクリックして操作する。
5が決定、2,8,4,6が上下左右。
操作しにくい😱
▶️文字化けしながらもやっと起動したゲーム、第一印象は「しょぼい⋯😱」

この時点で既にクソゲー臭がプンプン🤔
でもココまで来たから文字化けも解決してしまおう⋯
⑧ 解決策:当時環境を再現
▶️AIに聞いた文字化け解決策 ⋯ Flashがダメなら、当時のWindowsごと再現すればいい
VMware Fusionという仮想化ソフトを使い、Mac上でWindowsを起動させる。

※Windows11だとFlashが完全に終わった後のOSのため、10を使用。
⑨ Flashを起動
▶️ブラウザは使わず、スタンドアロン版Flashを使用
Adobe公式からは消えているため、Internet Archiveから。
Adobe Flash Player – Debug Downloads
1. Windows ⬇️DownloadDownload the Flash Player projector からダウンロード
2. flashplayer_32_sa.exe を起動
3. aopf8.swf を直接開く
⑩ 最終結果

やっと完全再現成功!!
文字化け無し!操作出来る!
⑪ 補足:Mac単体でも文字化け無しで起動可能
実はWindowsが必要だったのは、CDからデータを取り出す工程だけだった。
swfファイルさえ手元にあれば、Internet ArchiveからMac版のスタンドアロン版Flash Playerをダウンロードし、そのままswfを開くだけで起動できる。
つまり最短ルートはこうなる。

▶️最初からこれを知っていれば、Win10環境構築の手間は省けたわ⋯💦
…とはいえ、試行錯誤しながら辿り着いたからこそ書けた記事でもある。
⑫ まとめと感想
・「ARTISAN OF PLEASURE」収録のyasuボーカル楽曲『tears』はめっちゃ良い😭
・CD-EXTRAはMacで開けない
・ゲーム部分の吸い出しにはWindowsPCが必須
・Flashゲームのため、現在の環境ではhtmlを開いても動作不可
・スタンドアロン版Flash Playerを入手して、swfファイルを開けばゲーム起動可能
・ここまで辿り着くのはかなり面倒
感想・・・
正直に言うと、ゲームはおまけ程度のものだった。
今の基準で見ればかなりチープ。
でもこのCDには
・yasuボーカルの『tears』
・Flashという時代の遺物
これが全部ひとつのディスクに入ってる。
音楽だけなら今すぐApple Musicで聴ける。
でもゲームを含めたこの”体験”は、CDがないと再現できない。
タイムカプセルみたいな作品だった。
以上、参考になれば幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。







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